イタリア旅行（５）

平成２３年９月２６日

　今日は予定どおりバチカンに行く。１０時に予約してあるので列に並ぶ必要はない。
　地下鉄のＡ線でチプロ駅まで。所要時間は調べなかったが、９時に出れば２０～３０分前には着くだろうと思った。ところがテルミニ駅で大渋滞が発生。事故なのだろうか、入場制限でもしているのだろうか。東京の地下鉄は次々と列車が来るので入場制限をしているのを経験したことがないが、大阪では朝のラッシュ時間には入場制限が行われる。大丈夫かな？と一瞬心配になったが、ほどなく解消。原因は不明。
　バチカンのことも個人のブログやホームページから事前に情報収集してあったので、初めてでも経験者であるかのように迷わず行動できた。チケットの予約がない場合には、列の長さによってはひとつ手前のオッタヴィアーノ駅で降りた方が良いらしい。しかし、予約がある人は、そもそも列があまりできないので、チプロ駅で大丈夫とのこと。現地に着いたら、まさしくそのとおりだった。ただ、なるべく早い時間に行ってじっくり観覧したいと思う人が多いようで、遅い時間になると意外に簡単に入場できるという情報もある。実際、この日もそうだった。お昼過ぎに美術館から出てきたら、今朝の雑踏がうそのように、すっかり行列は解消していた。午前の館内は非常に混んでいるので、かえって午後に来た方が良いのかもしれない。
　他の有名な美術館同様、やはりすばらしいものだった。しかし、何と言っても人が多過ぎる。とくに厄介なのが団体さん。ガイドさんが大勢を引き連れてゆっくり進むので、それがトラップになって自分のペースで進むことが難しいのだ。それさえかわせば先が空いていても、ひたすら辛抱しなければならないことが多い。
　感動的なのはシスティーナ礼拝堂だろうか。ミケランジェロの最後の審判は圧倒的なインパクトがある。

写真上段左/バチカン美術館入口の様子①：うわさどおりの混雑だったが、予約者は比較的スムーズに入場できる。
写真上段右/バチカン美術館入口の様子②：観覧して出た頃には今朝の雑踏がうそのように・・・。
写真中段の４枚/バチカン美術館の展示品の数々：絵画や彫刻も多いが、美術館そのものの装飾品がすばらしい。
写真下段左/織物？：レリーフ画のようなものだった。
写真下段右/館内の様子：団体入場者が多く、ガイドが時々立ち止まって解説しながら引き連れて歩くので、ご覧のとおり人のいないところと大渋滞のところが発生する。
大勢で立ち止まるなら、後から来る人のためにどちらかに寄って通路を確保するくらいの配慮ができないものだろうか。

写真上段左/ラファエロの間①：ラファエロの間とはいくつかの部屋を指していて、そのうちのひとつには棺のようなものが展示されていた。
写真上段右/ラファエロの間②：このような壁画がたくさん描かれている。
写真中段左/絵画館：中の収蔵品のほとんどは宗教画だった。
写真中段右/絵画館の前の中庭：狭い国なのに、決して細々とした造りではない。
写真下段/出口の螺旋階段：現代の建造物なのに、なぜか写真が撮りたくなった。

　美術館の後はサン・ピエトロ広場、サン・ピエトロ大聖堂へ。美術館の目玉のひとつであるシスティーナ礼拝堂付近に出口があれば、すぐにサン・ピエトロ広場へ出られるはずなのだが、美術館の出入り口に戻ってもう一度ぐるっと回らなければならない。ショートカットする方法がどこかに書いてあったような気がするが、はっきりと覚えていなかった。
　サン・ピエトロ大聖堂は、宗教施設なので、肌の露出の多いラフな服装では入場できないことは知っていた。しかし、実際にはＴシャツにショートパンツでもＯＫのようだった。一方、ミニスカートの女性が入口で断られているのを見て、その判断には若干不公平があるように感じた。
　さすがにカトリックの総本山だけあって、ここの大聖堂は別格だった。結局ベネチアではサン・マルコ大聖堂を見損ねてしまったが、これまで見てきたどの大聖堂よりも大きく、荘厳な印象を持った。やはりバチカンは必見である。

写真左上/サン・ピエトロ寺院とバチカン市国庁舎：入口にはセキュリティチェックと服装チェックがある。
写真右上/サン・ピエトロ寺院の内部：カトリックの総本山だけあって、規模と荘厳さが半端ない。撮影は可能だが、宗教儀式の様子は撮影できない。
写真下/サン・ピエトロ広場：ベルニーニが設計したドーリア式円柱。広場の中心に立つと４列の柱が重なって１本に見える。